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松本歯科大学病院

コンピュータ支援手術

安全性を飛躍的に高める手術方法

当院ではダイナミックナビゲーションを導入しました

リスクを最小限に抑えるための設備

当院ではスタティックナビゲーションに加え、
新世代の「ダイナミックナビゲーションシステム(X-Guid®︎、X-Nav Technologies, Lansdale, PA, USA)」を導入しました。

従来のインプラント手術は、術者の経験や勘を頼りに行われてきた部分があります。

ダイナミックナビゲーションシステムの導入によって、データ分析による裏付けが加わり、
さらに安全性の高い手術が行えるようになりました。

もちろん、コンピュータとはいえ万能ではありません。

当院ではコンピュータ支援をあくまでサポートとして位置付けており、
万が一の不具合の際にも対応できるように常に準備をしています。

インプラント手術におけるリスクが完全に0になることはありませんが、
新しい技術を導入することにより、患者さまにいっそうの安全性と安心をお約束できると考えています。
安全性の高いインプラント手術をお求めの方は、ぜひご相談ください。

できるだけ安全にインプラント手術を行うには?

できるだけ安全に手術を行うために「コンピュータ支援手術」を活用することが効果的です。

コンピュータ支援手術とは、
CTによって3D化されたデータを使って手術のシミュレーションを行い、
その結果を用いて手術を行うことです。

コンピュータ支援が必要な理由

コンピュータ支援が必要となる理由は、フリーハンドの手術に比べてインプラントの埋入精度が著しく向上するためです。
インプラントの手術手技での大きな失敗は、以下の2つが挙げられます。

しかし、コンピュータ支援は3Dモデルによる正確なシミュレーションを行うため、この2つの失敗が起こる可能性を大きく低減させることが可能です。

コンピュータ支援手術の種類

コンピュータ支援手術には、主に以下の2種類があります。

どちらも歯科用CTで顎骨の断層撮影を行い、
そのデータをもとに顎骨の3次元モデルを構築し、
3次元モデル上でインプラントの埋入位置を正確に計画します。

インプラント埋入シミュレーションをもとにサージカルテンプレートを制作します。
事前に計画された位置・深さにインプラントを正確に埋入することが可能です。

インプラントの埋入位置をリアルタイムで案内するナビゲーションシステムのことです。
基本的な仕組みは自動車のカーナビゲーションシステムと同様で、
術者をサポートし、インプラントの埋入精度を高めます。

コンピュータ支援手術の流れ

コンピュータ支援手術、とくにダイナミックナビゲーションを使った手術の流れは以下の通りです。

この一連のナビゲーションシステムにより、フリーハンドの手術と比べて埋入精度が著しく向上します。

インプラント手術に対する不安

手術に対して患者様は様々な不安を抱くと思います。

「インプラント手術では、どんなリスクがあるんだろうか?」
「インプラント手術で失敗するのが怖い…」
「できるだけ安全に手術を行う方法はないのだろうか?」
このような思いを抱えてはいないでしょうか。

インプラント手術のリスクや予防策、
そして近年開発されている安全な手術方法について解説します。

インプラント手術の実情を正確に把握し、
リスクをできるだけ低減するための対策を知ることで、
多くの患者様が安心して手術を受ける手助けになればと思います。

インプラント失敗の現状とその原因

インプラントは、他の歯への負担が少なかったり、強く咬めるといったメリットがあるため、非常に有効な治療手段です。
しかし、インプラント手術によるトラブルが発生する可能性があることも、否定できません。

その原因は歯科医院や手術手技によるもの、患者の状態によるものなど様々です。
インプラント手術の実情を理解し、原因を理解することが、リスクを最小限に抑える上で重要です。

インプラント手術による重篤な医療トラブル

インプラント手術での事故件数は、年々減少傾向にあります。

事故件数(合計)
2009~2011
471件
2012~2014
360件
2015~2017
247件

2009〜2011年と2015〜2017年の件数を比べると、約半数にまで減少しています。

減少傾向にある理由としては、大学や学会などによって医療安全の推進が図られたことや、
インプラントの診断技術の進歩などが考えられるでしょう。

またその一方で、年間に3桁近い数の事故が発生していることも事実で、
インプラント手術のリスクがまったくの0とは言えない状況です。

インプラントの成功率と満足度

インプラントの5年以内の成功率は97.7%、10年以内だと94.9%とされています。
(参考:日本口腔インプラント学会『インプラント単独冠上部構造の補綴的併発症の臨床評価』)

ただし、上顎や下顎など、条件によって成功率は変動するため、あくまで参考程度に考えると良いでしょう。

また、インプラントの満足度は以下の通りです。
※満足度は「満足」「どちらかといえば満足」を選択した人の割合を表しています。

治療の種類
満足度
インプラント
85.2%
ブリッジ
60.0%
入れ歯
44.8%

(参考:独立行政法人 国民生活センター『あなたの歯科インプラントは大丈夫ですか』)

インプラントの満足度はブリッジや入れ歯と比べると、圧倒的に高いことが分かります。
上記の成功率と満足度の高さを鑑みて、長期視点での治療方法の選択も必要です。

最適な治療法は、患者様お一人お一人で異なります。
主治医としっかり話して納得いく治療法を選択しましょう。

インプラントの主な4つのトラブル

外科手術をともなうインプラント治療では、どうしてもトラブル発生のリスクがあります。
発生しやすい主なトラブルは、以下の4つです。

インプラント固定の失敗

インプラントを埋入しても、固定されないトラブルが発生する可能性があります。
本来想定されるのは、インプラントと骨が結合された状態です。インプラントを埋入すると、新たにできた骨が少しずつチタンと一体化していき、結合されます。

しかし、インプラントを埋め込む位置や深さが不正確であることによって、上手く骨と結合しない場合があります。

細菌感染

インプラントが細菌に感染した状態を「インプラント周囲炎」といいます。
インプラントの表面に付着したプラーク(歯垢)によって、歯肉に炎症が起こり、最終的に歯槽骨が破壊される疾患です。

インプラント周囲炎の原因は患者側と治療側の両方にあります。

患者側では、毎日の歯磨きや定期的なクリーニングなどのメンテナンス不足が原因です。1gのプラークには1,000億の細菌が存在するため、メンテナンスを怠るとインプラント周囲炎のリスクが高まります。

治療側では、治療室の衛生管理が徹底されていないことが原因として挙げられます。インプラント手術は外科手術をともなうため、室内や器具の衛生管理の徹底が必要です。

腫れ・痛み・しびれなどの症状

術後、長期的に腫れや痛み、しびれなどが治まらない場合は注意が必要です。
通常であれば、術後の2、3日程度で晴れや痛みが治まることが多いですが、インプラントを入れる本数が多いと、痛みや腫れが長引くこともあります。

2〜3週間にわたって腫れや痛み、しびれが引かない場合は、歯科医に連絡します。
腫れや痛みなどが引かないのは、インプラントが正確な位置に埋入されていないことや、細菌に感染していることが原因として挙げられます。

破損・脱落

インプラントの寿命は9割以上が10年、
7割程度が20年と言われています。
一方で、噛み合わせが不適切であったり、十分に固定されていない場合は、
10年経たずに破損や脱落してしまう可能性があります。

不適切な噛み合わせは、特定の歯に負担がかかってしまうことが問題です。
インプラントの破損や、他の健康な歯に問題が生じる可能性もあります。
噛み合わせに違和感がある場合は、歯科医師に相談すると良いでしょう。

失敗を起こさないためのアフターケアと予防策

インプラント手術に臨む前に、リスクをあらかじめ理解しておくことが重要です。
どう対処すれば良いかを理解していれば、大きな問題につながることを未然に防げるでしょう。

また、失敗が起きないように予防することも同様に重要です。
あらかじめ予防策を講じておくことで、リスクを最小限に抑えられます。

手術後のアフターケア

術後のアフターケアで最も重要な点は、口腔衛生を維持することです。
手術が成功したとしても、衛生状態の維持を怠ると、インプラント周囲炎のリスクが飛躍的に高まります。

インプラント周囲炎になると、インプラントが脱落するだけでなく、
血流に侵入した病原菌が全身へ悪影響を与えます。
インプラントを長く健康な状態で保つために、口腔衛生の維持に努めましょう。

清潔な状態の維持のためには、日頃のケアが重要です。
必要なことは、大きく分けて以下の2つです。

まず、毎日の歯磨きで細菌の塊であるプラーク(歯垢)を除去することが重要です。
特にインプラントは健康的な歯よりも細菌に感染しやすいため、丁寧に磨きます。

また、歯科医院で定期的にクリーニングを行うこと、歯科医の経過観察も必要です。
歯磨きでは除去できないプラークのケアなど、口腔環境が悪化しないよう注意します。

手術におけるリスクへの対策

手術のリスクを0にするのは不可能ですが、
事前の予防によってリスクを低減させることは可能です。
患者様が気を付ける点として以下の2点があります。

事前に検査、相談をすること

事前に検査すべきことは、主に以下の3つです。

まず、歯周病である場合はインプラント治療ができません。
歯周病に感染している場合、細菌によって歯肉が炎症しているため、
インプラント周囲炎のリスクが高まるからです。
また、CT検査によって、顎の骨の状態を把握することも必須といえます。

インプラントは顎の骨に埋め込むため、顎の骨に十分な厚みや幅が必要です。
長年入れ歯を使用している場合や、抜歯をしたまま放置している場合は、
顎の骨に外的な刺激が入らないため、
骨が痩せてしまっている可能性があります。

CT検査によって動脈の位置の把握も極めて重要です。

適切な歯科医院を選ぶこと

適切な歯科医院であれば、事前検査を当然行います。
適切な医院を選ばないと、トラブルが発生するリスクが高まります。
歯科医院の判断軸は以下の3つです。

1つ目の判断軸は、治療方法や設備について、きちんと説明してくれるかどうかです。
安全のためにどんな治療を行なっているのか、
どんな設備があるのかをきちんと説明できる医院は信頼性が高いと言えるでしょう。

2つ目の判断軸は、事前のカウンセリングが丁寧かどうかです。
患者の気持ちに寄り添ってくれる医院であれば、悩みや希望に必ず対応するはずです。
患者の不安な思いをないがしろにする医院は、
手術やその後のアフターフォローが雑であるリスクがあります。

3つ目の判断軸は、設備の充実です。
手術のリスクを減らすためには不可欠な要素です。
コンピュータ支援手術の設備があるとより安心して手術を受けられます。

デジタルを活用したインプラント治療について

インプラント治療とは?

失った歯を補う(再建する)ための治療法の一つです。

天然歯を模倣した構造をしているので、​
デンチャー(入れ歯)などと比較しても​食べ物を咀嚼する力に優れています。​

より安心なインプラント治療のために​

患者様の現状についてしっかりと検査・診断を行い、インプラント治療計画を立てます。​

インプラント治療計画シュミレーションソフトウェアを用いた
治療計画は建物を建てる際の設計図にたとえられます。​

治療計画を正確に口腔内へ再現することが、
インプラント治療の成功につなげる非常に重要な工程です。
正確な再現を行うためにはサージカルテンプレートやナビゲーションを使用し、
計画通りの位置にインプラントを埋入します。

サージカル・テンプレートとは?​

患者様の口腔内を検査・診断を行ったうえで理想的な補綴装置をデザインし、
さらにその補綴装置をしっかりと支えることのできる
インプラントの位置をプランニングします。

サージカルテンプレート治療の流れと期間

ナビゲーションシステム(X-ガイド)とは?​

インプラント手術をより安全・安心に行うため歯科医のサポートをする機器です。

歯科医が検査診断により決定したインプラント計画位置へ正しく
インプラント体が埋入されるようにナビゲーションをします。

口腔内を走行するドリル位置を2つのカメラがとらえ、
瞬時にモニターへと映し出すことで歯科医は術中に事前に計画した
インプラントポジションと現在のドリル位置を比較しながら
まるでカーナビケーションのように正確なインプラント埋入を行うことが
可能となります。

X-ガイド(ナビゲーションシステム)治療の流れと期間

安全性に徹底したこだわり

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